離乳食の梨はいつから?初期・中期・後期レシピ【管理栄養士監修】
独特の歯ごたえとみずみずしさが魅力の梨ですが、赤ちゃんにはいつから食べさせていいものでしょうか。離乳食での梨の開始時期目安とともに、保存方法や選び方、そして梨の離乳食レシピをご紹介します。
梨、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?
・初期の調理:すりおろして裏ごし、果汁にする
・中期の調理:すりおろす
・後期の調理:3mm程度の薄切りにする
・完了期の調理:5〜7mm程度の薄切りにする
梨はどんな果物?
梨は約88%が水分ですので、水分補給によい果物といえます。
梨の旬は夏~秋
7月から11月ごろまで店頭でよく見かける日本の梨は、季節を感じやすい食材ですよね。
追熟をしないので日持ちせず、長期保存には向かない果物ですが、様々な品種があるので、夏の暑い時期から晩秋にかけて食べることができるのです。
離乳食の梨、下処理・下ごしらえの方法
下処理のコツ
リンゴのように皮をむき、芯を除きます。芯の部分はりんごよりも若干深め(大きめ)にとったほうが食べやすいでしょう。
調理上の注意点
これは梨だけに限らずどの食材でも言えることですが、そのまま食べる場合は特に、調理前に使用する包丁やまな板などの調理器具が衛生的であることを確認しましょう。
梨の離乳食、よくある疑問
おいしい梨の選ぶポイントは?
梨は追熟をすることがないので、新鮮なうちに食べましょう。
おいしい梨を選ぶポイントは4つあります。
・上から見たときに、形が正円に見える
・大玉である
・果皮にハリがある
・かたく、ずっしりと重い
水分が多く傷みやすいので、なるべく早めに食べるといいですね。
梨のシャリシャリしたものは食べさせていい?
梨のシャリシャリとした食感は、石細胞(せきさいぼう)によるものです。石細胞は食物繊維なので食べても問題はありません。ただ、赤ちゃんが口に残るような感じを嫌がるようなら、他の食材と混ぜ込むなど調理で工夫してあげるとよいでしょう。
赤梨と青梨の違いは?
日本の梨は、赤梨(幸水・豊水・奥三吉など)と青梨(二十世紀梨・サンゴールドなど)と大きく2つに分けられます。赤梨は茶褐色で表面がざらざらし、青梨は黄緑色でツルツルしていることが多いので簡単に見分けがつきます。
赤梨は青梨に比べてかたく、石細胞を多く含みます。石細胞のシャリシャリ感が気になるなら、青梨を選んだほうがいいかもしれません。好みで選べるといいですね。
ラフランスなどの洋梨も同じに考えていい?
ラフランスは甘くて身もやわらかいので、日本の梨よりも食べやすいかもしれません。
基本的は同じに考えて構いませんが、アレルゲンは別です。西洋梨だけに反応するということもありますので、最初のひとさじには少し注意してあげるといいかもしれません。
梨の離乳食レシピ! 初期・中期・後期
<離乳初期のレシピ>梨のミルクパンがゆ
材料
・梨果汁 大さじ1強
・食パン 8枚切り食パン1/6枚(8g)
・粉ミルク 小さじ1/4
作り方
① 食パンは耳を取り除き、白い部分を細かくほぐす
② 梨の果汁と粉ミルクを合わせ、①を浸し、ラップをかけて電子レンジで40秒くらい加熱する。少し冷めるまでラップはそのままにしておく(水分の蒸発防止のため)
<離乳中期のレシピ>梨とカッテージチーズ和え
材料
・カッテージチーズ 大さじ1強(15g)
・梨 1cm幅の串切り1個程度
作り方
① 梨をすりおろす
② カッテージチーズと①をよく混ぜ合わせる
<離乳後期のレシピ>梨のコンポート風
材料(作りやすい量)
・梨 1個
・水 適量
作り方
① 梨は皮をむき、8等分のくし切りにする
② 鍋に①を並べて材料が隠れるくらい水を入れて、落し蓋をして火にかける。沸いたら、弱火にする(水が少なくなったらつぎ足す)
③ 指でつぶれるくらいまでやわらかく煮たら完成。食べさせる時は、スプーンで一口サイズに切り分けてあげる
まとめ
梨は水分が豊富なので、果汁を離乳食の水分として使う方法もありますが、最初は加熱してあげると安心かもしれません。
独特なシャリシャリとした食感が楽しい梨ですが、赤ちゃんによっては嫌がる場合もあります。そのような時は、他の食材を混ぜ込んだり、石細胞の少ない青梨系を選ぶといいでしょう。日本古来の果物で季節を感じたいですね。
(文:夏目千恵子 先生、監修:川口由美子 先生)
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