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2026年05月15日 09:11 更新

「飛行機がこんなに近くに!」至近距離で浴びるオーラに、息子の瞳が一瞬で奪われたANA格納庫見学(東京・大田区)

最近はクルマよりも飛行機に夢中になっている小4(取材当時)息子。その熱をさらに加速させそうな、ANAの格納庫見学を親子で取材してきました。今回は「とっておき体験部!」のこども記者として、元整備士さんへのインタビューにも挑戦。巨大な機体を前に目を輝かせる息子の姿と、プロの仕事にふれる特別な時間をレポートします。

飛行機好きキッズに大人気の【ANA Blue Hangar Tour】とは?

ANA Blue Hangar Tourは、ANAグループの安全運航を支える整備士の仕事を、間近で覗くことができる格納庫見学ツアー。

羽田空港の西側に広がる整備地区、その一角にあるANAの格納庫が舞台です。巨大な機体の迫力や音、匂い、振動まで全身で感じられる内容で、飛行機好きキッズに大人気。
完全予約制・無料のプログラムで、募集開始と同時に満席になることもあるほどの人気ぶりです。

ANA Blue Hangar Tour 基本DATA

■開催場所:東京都大田区羽田空港3-5-5 
      ANAコンポーネントメンテナンスビル
■開催時間:①9:30~10:45/②10:45~12:00/③13:00~14:15/④14:15~15:30/⑤15:30~16:45
■予約:完全予約制(インターネット予約のみ)
    ※見学希望日30日前の9:30から予約可
■料金:無料
■対象年齢:【次の条件をすべて満たす方】①小学1年生以上 ②満6歳以上
   ※安全上の理由で、小学生未満の入館は保護者同伴でも不可
   ※小学生のみの参加は不可
   (小学生19名につき1名の割合で成人による引率が必要)
■アクセス
[電車の場合]
 ◎東京モノレール「新整備場駅」から徒歩15分
 ※新整備場駅~ANAコンポーネントメンテナンスビル間で
  無料連絡バス運行。
  バス乗り場は新整備場駅改札から徒歩約5分
[京浜急行バスの場合]
 ◎羽田空港から乗車~「西新整備場」で下車し徒歩4分
  乗り場:羽田空港第1ターミナル1階 15番/第2ターミナル1階 16番
  行き先:空72系統 貨物・新整備場地区循環
■駐⾞場:なし
■トイレ:あり
■⾷事:なし
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※以上情報は変更になる場合がありますので、おでかけ前に公式HP等で最新の情報をご確認ください。

いざ親子で会場へ。ツアー開始前から飛行機の魅力が次々と迫る“体験ラッシュ”

我が家が参加した日は、あいにくの雨。そこで、最寄りの新整備場駅からは無料の連絡バスで会場へ向かいました。

連絡バスは、各回のツアーの時間に合わせて運行

雨の日でも子どもといっしょに無理なく向かえる環境が整っていて、とてもありがたいです。
受付を済ませたら、ゲストカードを受け取ります。

飛行機のチケット風デザインのゲストカードに息子もニッコリ。ストラップはお土産として持ち帰れるのもうれしいところです。

ツアー開始前のひとときは、自由に見学できる「お話し会場」へ。

お話し会場は、ツアー開始前のみ自由に見学可能

シアタールームのような講義室の隅には、本物の機内シートや飛行機模型が並ぶ小さな展示スペースもあります。なかでもANAの歴代キャラクターコラボ機体の模型は必見! こちらは写真掲載不可のためお見せできませんが、「こんなのあったんだ!」と親子で思わず見入ってしまうこと間違いなしです。
 
そして、お話し会場のすぐ隣にはツアー開始前・終了後に楽しめる「展示ホール」もあります。

ANAの整備部門や飛行機の仕組みを“見て・触れて学べる”展示がぎっしりと並ぶ、まさにミニ博物館のような空間。中央には、ボーイング787の実物大・高さ約8メートルの尾翼レプリカがそびえ、入った瞬間から胸が高鳴ります。

“推し”のボーイング747‑400の模型を前に、静かにテンションがあがる息子
整備士さんが日々使う道具の一部
ビジネスクラスの展示シートをフルフラットにして完全リラックス

ANAの整備士さんは、ヘルメットの色やラインによって入社年次や役割がわかる仕組みなんだそう。

新人さんは黄色、一般職は白に青のライン、チーフは緑、管理職は黒という明確な区分があります。この違いを知っておくと、ツアー中に整備士さんを見かけるたびに「この人はどのポジションなんだろう?」と観察する楽しみがグッと広がりそうですね。

展示を見て回るうちに、整備士さんが使う内視鏡にも興味を持った息子。

内視鏡といえば医療用道具。それを飛行機に使って、機体の内部を“臓器レベル”でチェックしているなんて……! 整備の世界の繊細さと奥深さを、さっそく思い知らされた瞬間でした。

映像で予習はバッチリ! ついに整備のリアルが広がる「格納庫」へ潜入

時間になると参加者はお話し会場に集まり、まずは映像を視聴します。

ANAが保有する約250機の航空機を、4,000人超の整備チームが 5つの専門部門で支える姿が紹介され、見学前に“整備の世界”をひと通り知ることができます。

映像での予習を終えたら、参加者は5つのグループに分かれ、ガイドスタッフに続いて、いよいよ本物の整備が行われている現場「格納庫」へ向かいます。

搭乗ゲートを思わせる入口をくぐった瞬間、まるで旅の始まりのようにワクワクが一気に加速。この演出、たまりません! 
その先には保安検査場まであり、気分はすっかり“フライト前”。息子もウキウキとした足取りで進んでいきました。

格納庫3階へ続く扉が開いた瞬間、空気がピンと張りつめます。ここは、実際に整備士さんたちが機体と向き合うリアルな現場。そのとき整備が必要な機体が入っているかどうかは日によって違うため、「今日は会えるのかな……」という小さな緊張が走ります。

そんな不安を胸に一歩踏み出したそのとき……息子の小さな背中の向こうに、おなじみの“白×青”のANA機がふっと姿を見せてくれました。

「いたーーー!」親子で同時にこぼれた高揚感。
視線を巡らせると、黄色や白のヘルメットをかぶった整備士さんたちの姿もチラリ。色ごとに役割が違う整備士さんたちが働く様子が見え、現場のリアルが一気に立ち上がります。

奥へ進むと、目の前に現れたのは初めて見る“白×緑”の機体。

ANAの機体の中でもわずか3機のみという緑色の塗装機「ANA Future Promise Jet」

これは「ANA Future Promise Jet」と呼ばれ、持続可能な社会の実現を推進するための、ANAの特別塗装機です。息子も、めずらしい機体との出会いに目を輝かせて見入っていました。
ボーイング787は、お尻が生クリームの絞り口金みたいに見えるのが特徴的で、覚えやすいのだとか。

ガイドスタッフさんの楽しい解説に、息子もぐっと引き込まれていました。

3階からのぞく格納庫は、まるで巨大な舞台を俯瞰するような迫力。

そこが“飛行機7機分の広さ”だと知ると、親子で思わず目を合わせてしまいました。
その興奮を抱えたまま1階に降りると、上から見ていたANA Future Promise Jetのお腹が、今度はすぐ目の前に。

圧倒されるほどの迫力なのに、近くで見るとぷっくりとした丸みが意外なほど愛らしくて、つい笑ってしまいました。

こちらは、格納庫の片隅に整然と並ぶ工具箱。

その列を眺めているだけで、黙々と手を動かす整備士さんの姿が自然と浮かんできます。

ANA定番カラーの機体の前で記念撮影できる特別な瞬間に、息子も大喜び。

「こんなに飛行機が近いなんて最高だね!」とポツリ。静かに興奮がこみ上げているのが伝わってきました。

普段は見られない距離や角度で出会う、飛行機の“生”の迫力。

見上げた先に広がる、翼の圧倒的なスケール
吸い込まれそうな存在感に思わずドキッとするジェットエンジン
高級車メーカーとしておなじみの、ロールスロイス社が手掛けたエンジンを搭載。実は同社は航空エンジンの分野でも主流を占める
クルマとは異なる“縦溝だけ”のタイヤ構造を観察
ANA Future Promise Jetの“お顔”とついに正面で向き合う瞬間

その圧倒的な光景に、息子はもう目を離せない様子でした。

格納庫でどんな機体に出会えるかは、その日の整備状況しだい。でも、この「スーパードルフィン」だけは、ほぼ確実に会えます。

訓練状況によって見られない日もある

旅客運航を終えた今は、整備士さんたちが技術を磨くための訓練機として常駐している、まさに“現場の相棒”なんです。

格納庫の中から外を眺めると、雨にしっとりと濡れた機体の佇まい。

すぐ横の羽田空港の滑走路には、飛行機が次々と着陸していきます。

小雨の中を力強く降りてくる機体を息子と見上げると、その迫力に思わず見入ってしまいました。
すぐ近くでは整備士さんたちが黙々と作業を続けていて、“飛行機の安全はこの現場で守られているんだね”と親子で実感。昼夜を問わず、こうして支えてくれている人たちのおかげで安心して飛行機に乗れるんだと思うと、感謝と尊敬の気持ちがふっと心にわいてきました。

ワクワクの余韻をおみやげに! 親子で立ち寄りたいグッズショップ

ツアーから戻ってきたあとは、展示ホールをゆっくり見て回ったり、ANA Blue Hangar Tour Original Selectionでお土産を選んだりと、親子のワクワク時間はまだまだ続きます。

お気に入りのグッズを手に取れば、体験の余韻までそっと持ち帰れる、そんな楽しい空間が広がっていました。
なかでも人気のグッズは、整備士さんが実際に使っている道具箱をベースにした「ANAオリジナル ロゴ入りツールボックス」。

大きい方は整備士さんが実際に使うサイズそのまま、小さい方はミニチュア版の小物入れになっています。
役目を終えた機内の座席シート生地を、ポーチや帽子へとリメイクした「ANAアップサイクルシリーズ」も人気。

ANA公式オンラインストアでも購入できますが、こちらのショップのほうがラインナップ豊富で、実際に手に取って選べるのが魅力です。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

さんざん迷った末に、息子が選んだのはこちらの「ANAウイングコレクション」。

ANAの旅客機を1/500スケールで再現した塗装済みの組み立て式モデルで、全6種のどれが入っているかは開けてからのお楽しみ。“何が出るかな”のワクワク感も一緒に持ち帰れるアイテムです。

「とっておき体験部!」こども記者が、ANAの元整備士さんに直撃インタビュー!

すべての体験を終えたあと、今回は「とっておき体験部!」のこども記者として息子が取材に挑戦し、親子で元整備士さんにお話を伺う貴重な機会もいただきました。
お話を伺ったのは、元整備士で、現在は整備の広報業務を担当されている三浦遥希さん。

長身の三浦さんは、息子の前に来るとスッとかがんで目線を合わせてくださり、その自然な動きがとても印象的でした。視線が合ったことで息子の緊張もほどけ、そのままインタビューが始まりました。

息子(こども記者) 子どものころから飛行機は好きでしたか?

三浦さん はい、好きでした。小学生のときに初めて乗った飛行機がANAだったんです。確か大阪行きだったかな。

息子 いちばん好きな飛行機の機種を教えてください。

三浦さん そうだなぁ、ボーイング787がいちばん好きかな。入社して最初に勉強した機体で、よく整備していたので思い入れがあります。

息子 そもそも整備士には、どんな役割や作業がありますか?

三浦さん お医者さんにいろいろな専門分野があるように、飛行機を直したり点検したりする整備士さんにも、実は5つのチームがあります。

まず、みんなが空港でよく見かけるのが「ライン整備士」。飛行機が次の便に出発するまでの短い時間で、急いで点検をしてくれる人たちです。
それから、飛行機を大きく分解して、細かいところまでしっかり調べる「ドック整備士」。飛行機のお医者さんの“手術チーム”みたいな存在です。
エンジンのことなら何でもおまかせの「エンジン整備士」、機内のテレビや機械を担当する「装備品整備士」もいます。
そしてもうひとつ、整備に必要な部品や工具を集めて運んだり、必要な場所に届けたりする「整備物流」のチームも大切な役割です。

この5つのチームが力を合わせることで、飛行機は毎日、安全に空を飛ぶことができるんです。

息子 どうして整備士になったのですか?

三浦さん 「こんな大きくて重たいものが、どうして空を飛ぶんだろう?」という不思議が原点でした。その仕組みを理解して、お客さまに安全な飛行機を届けたいと思ったんです。

息子 整備士さんの仕事は緊張する場面も多いと思います。たとえば、すごい嵐の中を安全に飛んだあとみたいに、ホッとする瞬間はありますか?

三浦さん ええ、あります! ライン整備士をしていたとき、お客さまが乗り込む直前に、機内のテレビが急に映らなくなったことがあったんです。
残り時間は10分しかなくて、本当に焦りましたが、必死に原因を探して、なんとか復旧させることができました。 降機後、客室乗務員から『お客さまもリラックスして過ごされていたようです』と聞いたときは、胸の奥からふっと力が抜けるようにホッとしました。 あの瞬間は今でも忘れられません。

息子は最後の質問を終えると、ふぅっと息をついて、肩の力が抜けたようでした。 その表情には、どこか満足そうな雰囲気が漂っていました。

ここからは筆者にバトンタッチ! 大人の立場から、気になっていたことを伺ってみました。

筆者 航空業界といえばパイロットが主役のように思われますが、三浦さんはなぜ整備士をめざしたのでしょう?

三浦さん 私はまず旅行が好きで、航空業界に就職したのが出発点でした。業界についていろいろな仕事を知るうちに、パイロットは確かに主役のように見えるし、飛行機を飛ばす大事な存在だけれど、その前に整備士が法律に則ってしっかり整備をして、「この機体は飛ばして大丈夫です」と受け渡さなければ飛べないことを知ったんです。
どの部門も安全を守ってはいますが、その“安全の基盤”をつくっているのは整備だと感じて、整備士をめざすことにしました。

筆者 「整備士をしていてよかったなぁ」と感じる瞬間があれば、お聞かせください。

三浦さん 整備士のやりがいは、飛行機をきちんと整え、お客さまが安心して、そして快適に過ごせる状態にすることだと思っています。飛行機も車と同じで、使っていれば不具合が出ることがあります。そうした部分を一つひとつ整えて、お客さまが不快に感じないようにするのが整備士の大切な役目です。
機体をしっかり仕上げて、「これなら安心して飛び立てる」と確信できた瞬間に、やりがいを強く感じます。安全と快適を支える一員として確かに役に立てている、その実感が大きな励みになっています。

こども記者としての恒例“名刺交換”も、すっかり板についてきた息子

筆者 整備士をめざすために、子どものころからやっておくといいことがありますか?

三浦さん 子どものころは、とにかく思いきり遊んでほしいですね。遊ぶこと自体が子どもの“仕事”で、その中にはたくさんの発見があります。
私が航空業界に興味を持ったのも、子どものころに飛行機に乗って「どうして空を飛べるんだろう?」と不思議に思ったのがきっかけでした。そんなふうに、遊びや体験の中で“好き”に出会えるんだと思います。
もし整備に興味を持ったら、この「ANA Blue Hangar Tour」に参加してほしいです。できれば飛行機にも乗って、音や雰囲気をとことん楽しんでみてほしい。そこからまた、新しい“好き”が広がるかもしれません。

今回のインタビューを通して、飛行機といえば「ANA」を選んできた我が家が、これまで“なんとなく”抱いていた安心感や快適さの理由が、はっきりと見えてきました。
安全面への信頼も、機内の心地よさも、その裏側には整備の現場で積み重ねられるていねいな仕事があります。その確かな積み重ねこそが、私たちが安心して空を旅できる理由──。 そのことを、親子でしっかりと受け取った時間でした。

まとめ

ANA Blue Hangar Tourに参加した息子の感想は、「いろんな飛行機が見れたのが良かった! しかも飛行機が近くて最高だよね‼」という大興奮の一言。

見られる機体は日によって変わるため、訪れるたびに違う機体に出会えるのも、このツアーの隠れた魅力。リピーターが多いのも納得ですよね。
人気のため予約はやや取りづらいものの、学校の長期休みはねらい目。飛行機好きのお子さんと、ぜひ一度体験してみてください。

(文・撮影:あゆーや/アソンデミエータ)

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