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2021年10月26日 16:43 更新

【医師監修】臨月はいつから?妊娠10ヶ月以降の過ごし方と出産の兆候

いよいよ臨月に突入し、赤ちゃんに会える日はもうすぐ。初産でもお産の進み方を頭に入れておけば安心。あまり神経質にならず、ゆったりした気持ちで過ごしましょう。この時期の体の変化や、注意したいことを中心にまとめました。

臨月はいつから?

臨月の時期、早産・正期産、妊娠後期の時期
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臨月とは妊娠10ヶ月にあたる妊娠36から39週までをさします。別名「産み月」ともいいます。

ただし、臨月になったらいつでも出産OKというわけではありません。臨月になってからも、妊娠36週で出産になった場合は「早産」となるのです。

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早産と正期産について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎「正期産」とはいつ出産すること?

臨月のママの体はどう変化する? 陣痛が近い兆候

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妊娠中、赤ちゃんに会える日を楽しみにしていたことでしょう。長かった妊娠生活もいよいよ終わりに近づいています。

臨月ごろになると赤ちゃんも次第に下がってくるので、子宮下部が赤ちゃんの頭で押され、子宮頸管が短くなっていきます。そのほか、出産に向けてママの体にはどのような変化が現れるのでしょうか。

兆候1. 前駆陣痛|不規則なお腹の痛みや張り

出産日が近づくにつれ、お産の前兆とも言える不規則なお腹の痛み・張りを感じるようになります。これは「前駆陣痛」と呼ばれるものです。

前駆陣痛と出産開始を示す本格的な陣痛との違いは、数分おきに規則的な痛みが現れるかどうかです。前駆陣痛は不規則に現れ、しばらく安静にしていると痛みが消えるという違いがあります。

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前駆陣痛について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎前駆陣痛はいつから? 本陣痛までの期間や陣痛との違い

陣痛ってどんな痛みなの?

陣痛は自分の意思ではコントロールできない痛みで、何度も繰り返して起こります。1時間に6回以上(陣痛と陣痛の間隔が10分以内)規則的な痛みが起きるようになると分娩開始のサインです[*1]。

陣痛の間隔が10分以内になっても、お産になるまではまだ時間がかかります。痛みが強まったり、医療機関から指示されている陣痛の間隔になったりしたら連絡し、入院するようにしましょう。

ただし2人目以降は陣痛開始からお産までの時間が早まる傾向にあります。陣痛の様子を見ながら、臨機応変に対応しましょう。

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陣痛の痛みについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎陣痛の始まりはどんな痛み? 陣痛の痛みまとめ

兆候2. おしるし|血液混じりのおりもの

出産が近くなると、「おしるし」と呼ばれる血液の混じったおりものが見られることがあります。

おしるしはすべての妊婦さんに見られるものではなく、また、おしるしを確認してから陣痛が始まるまで数日間、間隔があくこともあります。おしるしは、一つの兆候として考えておきましょう。

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出産直前のおしるしについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎おしるしとは|色や量、陣痛がくるタイミングや対処法

兆候3. 破水|羊水の流出

陣痛が始まる前に羊水が外へ流れ出す「破水」が起きることもあります。これは、下がろうとする赤ちゃんの頭と子宮の内圧に押され、卵膜が破れることが原因です。

一気に大量の羊水が出ることもあれば、水っぽいおりもののように少しずつ流れ出てくることもあります。破水が疑われるときは医療機関に連絡し、腟から菌が入らないよう破水後の入浴は控えましょう。

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破水について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎破水とは?

その他の前兆…おりものの増加、恥骨痛、頻尿など

感じ方には個人差はありますが、お産が始まる前日によくあるママの体の変化としては、以下のようなものがあると言われています。

・おなかが張る
(子宮が収縮するとおなかが張ったように感じられます)
・おりものが増える
(出産のときに潤滑油の働きをする腟の分泌物が増加)
・恥骨が痛む
(赤ちゃんの頭によって恥骨が圧迫され、痛みを感じます)
・排尿の回数が増える
(赤ちゃんが下がって、さらに膀胱が圧迫され頻尿に)
・胃のすっきり感
(赤ちゃんが下に下がるので、今まで圧迫されていた胃が元の状態に近づきます。そのことで気持ち悪さやムカムカ感から解放され、食欲が元通りになる人も)
・子宮底の下降
(赤ちゃんの頭が骨盤の中に入り、赤ちゃんが下方へ移動。ママのおなかは子宮底の高さが下がり、下腹部が突き出るように変化します)

これらの症状や傾向が見られるかどうかは人によって違うため、神経質になる必要は全くありません。一つの情報として頭に入れておきましょう。

妊娠10ヶ月の赤ちゃんの特徴は?

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臨月ごろ、出産間近の赤ちゃんはどのような様子でしょうか。特徴や状態について見ていきましょう。

いつ生まれてもいい状態に

妊娠39週末の赤ちゃんは身長約50㎝、体重約3000gにまで成長しています[*2]。皮下脂肪がついておなかが頭部より大きくなり、全体的に丸々した体つきです。すべての器官が完成 し、いつ生まれても大丈夫な状態になります。

動きが少なくなる傾向に

この時期に赤ちゃんが下がって頭が骨盤内に固定されます。このような状態になると赤ちゃんの動きはこれまでに比べ、少なくなる傾向にあります。

しかし全く胎動が感じられなかったり、弱々しい動きになったりしたときは赤ちゃんの状態が悪いサインかもしれません。

赤ちゃんの様子には注意を配り、気になるときはすぐ医療機関へ連絡するようにしましょう。

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臨月の胎動について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎臨月の胎動はどんな感じ?弱くなるって本当?

臨月の過ごし方と出産前の心得

出産魔の準備をする妊婦
(イラスト=杉井亜希)

出産のタイミングは人それぞれ。いつ、どこで始まるか分からないので、気をもむ人も多いことでしょう。この時期の過ごし方や、出産前の心得をまとめました。

入院・出産用品をもう一度チェック

出産や入院時に必要なものは、医療機関によって異なりますが、事前に「入院のしおり」などで指示がされています。もう一度、内容を確認し、いつでも入院できるよう荷物を確認しておきましょう。

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出産時の入院準備について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎出産準備で入院前に用意すべき必要な持ち物34選

連絡のタイミングなどを再確認

出産予定日は妊娠40週0日で計算されていますが、実際に出産が始まるタイミングは人それぞれです。

出産予定の医療機関からは、連絡する陣痛間隔について指示が出ているはずです。医療機関によって違いがありますが、連絡する陣痛の間隔は、例えば初産婦なら10分以内、経産婦なら15分以内などとなります。

また本格的な陣痛が来る前に破水してしまったり、大量の出血があったりしたときは、すぐに医療機関へ連絡しましょう。逆に、陣痛の間隔が不規則というときは、まだお産の進行まで時間がかかります。もう少し自宅で様子を見ましょう。

一般的には70秒ほどの陣痛が3分間隔で起きるようになれば、子宮口が4~6㎝開くころとされています[*3]。子宮口が9~10㎝開いて全開大となるころには、2分間隔ほどで陣痛が起き、強い痛みを感じるようになります。子宮口が全開に開くと破水が起き、赤ちゃんの頭が下降。無事に赤ちゃんと胎盤がおなかの外へ出ると、陣痛はなくなります。

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子宮口と分娩の進み具合について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎産科で「子宮口、3センチ」と言われたら? お産は近い?

いざという時のためにナプキンなどを携帯

陣痛が起きるよりも早いタイミングで破水することもあります。急な破水に備えて外出時には月経用ナプキンを持参するなど準備をしておきましょう。

また、妊娠10ヶ月では、いつ陣痛が起きてもおかしくありません。医療機関の連絡先を常に携帯し、いつでも入院できるよう準備をしておきましょう。

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臨月での外出について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎臨月の外出4つのルール

食べすぎには注意

臨月ごろになると、赤ちゃんが子宮の下方へ下がることでママは胃の圧迫感から解放され、急に食欲が増すこともあります。最後まで栄養バランスに気を配った食事を心がけ、暴飲暴食は避けましょう。

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臨月の食事や体重管理について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎臨月の体重増加が止まらない! 対策と体重目安2021年最新版

まとめ

長かった妊娠生活もいよいよ終盤。間もなく赤ちゃんと出会える日がやってきます。

気を抜くと体重が増えやすい時期なので食生活には引き続き、注意が必要です。適度にウオーキングなどで身体を動かしてリラックスし、出産の日を待ちましょう。なお、近場への外出はOKですが、遠方への外出や臨月の車の運転は避けましょう。

改めて出産・入院準備を確認するとともに、陣痛や破水が起きた場合の連絡先や行動の仕方などについても再確認。初めてのお産などで不安なことがあれば、医療機関に確認しておきましょう。

赤ちゃんに会える日はもう間近。産後の日々を思い浮かべつつ、最後のマタニティライフを楽しみましょう。

(文:剣崎友里恵、監修:中林稔先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]日本産科婦人科学会監修 お医者さんがつくった妊娠・出産の本Baby+,p84・86
[*2]『標準産科婦人科学第4版』p303
[*3]医療情報科学研究所/編・2014年・『病気がみえるvol.10 産科 第3版』・メディックメディア・p226

日本産婦人科学会監修『Baby+お医者さんがつくった妊娠・出産の本』
岡井崇/綾部琢哉編集・2011年・『標準産科婦人科学第4版』・医学書院
国立成育医療研究センター「出産に際して知っておきたいこと」

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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